takecom's note

アジアの年金制度を守るには改革が急務

2012/01/25

OECDの新報告書は、アジア諸国が現在の労働者に安定して持続可能かつ十分な退職後所得を支給するためには、年金制度を早急に近代化する必要があるとしています。

『図表でみる年金:アジア太平洋2012』は、この地域の退職所得制度の多くは今後20年間に生じる急速な人口高齢化への備えが不十分である、と述べています。

現在から2050年までに、OECDに加盟していないアジア太平洋諸国の65歳以上人口は6%から17%へと3倍近く増加します。

現在、中国、ベトナム、パキスタンなど一部の国では年金水準が収入に比して高くなっています。特に女性の退職年齢が若いことも財政圧迫の一因になっています。多くの国の年金制度も、次の4つの理由から、高齢者に安心確実な所得を支給することができないと考えられます。

  • 正規の年金制度への加入率が比較的低い。
  • 退職前の貯蓄取り崩しがよく行われる。
  • 年金貯蓄は一時金として受給されるケースが多く、それを使い切ってしまう恐れがある。
  • 支給時の年金額が生活費の変動を反映するよう自動調整されない。

本報告書は、オーストラリア、中国、インド、インドネシア、パキスタン、フィリピン、ベトナムを含む、アジア16カ国の退職後所得制度について分析しています。

本報告書によれば、アジア太平洋諸国における正規の年金制度への加入率はOECD諸国を大きく下回っています。加入率は、香港の56%からインドのわずか5.8%、パキスタンの4%まで、さまざまです。中国も、年金加入者数が1億5,900万人に上るにもかかわらず、加入率は未だ17%にとどまっています。これに対し、OECD平均は63%、日本は75%にも達しています。

アジア太平洋諸国では、個人生涯平均収入に対する年金給付の割合で表す総所得代替率も、シンガポールの12.7%からフィリピンの80.9%まで、大きな開きがあります。南アジア諸国の場合、平均すると、インド65%、パキスタン69%など、代替率はより高い傾向にあり、比較的低いのはスリランカの49%です。東南アジアでは、平均的な労働者の場合、マレーシアと香港はともに約30%、中国は77.9%です。OECD平均は57%です。

OECD東京センター (via pdl2h) Via デリ ヘル美の楽屋
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